エジプト

エジプト旅行 (2007年4月9日~2007年4月18日)

子供のころピラミッドやスフィンクスの写真を見て、またツタンカーメンやクレオパトラの話を読んで、エジプトは神秘的で魅惑的な国でした。
”どうしてもこの目でピラミッドやスフィンクスを見たい!”と思い、10日間のツアーに参加しました。
カイロ、ギザ、アスワン、アブシンベル、ルクソール、アレキサンドリアなどを駆け足で廻った感じですが、さすが古代文明発祥の地。
いたる所に歴史遺産があって、その壮大さにただただ圧倒されました。ドカンと迫ってくるような感動でした。
帰国する日、砂嵐のため飛行機が3時間遅れた以外はすべて順調で、エジプトの素晴らしさを堪能した10日間でした。

4月9日(月)

ツアーの参加者は22名。
15時30分成田発のエジプト航空直行便でカイロに向かう。
エジプト航空機内ではアルコールのサービスがないが、自分で持ち込んで飲むのは自由とのこと。ただ3月1日から航空機内への液体の持込が制限されたため、夫は搭乗手続きが済んだ後、中の免税店でウイスキーを買って機内に入る。
カイロまで約14時間の長いフライトの後、カイロ空港着。
バスに40分位乗り、ギザのメリディアンホテルへ。まずホテルの両替所でエジプトポンドに両替し部屋に行く。
旅行初日、長い長い1日がようやく終わりベッドに入ったのは夜中の1時過ぎ。

ホテルはピラミッドの近くにあり、ホテルからピラミッドが眺められる。

4月10日(火)

ギザの三大ピラミッドとスフィンクス見学へ。
まずクフ王のピラミッドへ。とにかく大きい。紀元前2560年にこんなに大きいピラミッドが作られたということに驚く。1日300名限定という特別入場で中に入る。たいへんな人人人で込み合う中、急な階段を登る。玄室まで行くが石の箱があるだけ。ほかに何もなく、すぐ引き返す。
クフ王のピラミッドのそばに太陽の船博物館があり、約4500年前にレバノン杉で作られたという太陽の船が展示されている。この博物館に入るには大きな靴カバーを付けなければならずブカブカで歩きにくかった。
このあと第二ピラミッド(カフラー王)と第三ピラミッド(メンカウラー王)を見る。
カフラー王のピラミッドは、上部に表面を覆っていた化粧石が残っていてエジプトで最も美しいピラミッドだとのこと。

第三ピラミッドのそばの砂漠でラクダに乗る。ラクダが立つとき前のめりになってちょっと怖い。
ラクダの次はスフィンクスへ。スフィンクスは頭は人間、体はライオンの人面獣身像。巨大な一枚岩を掘り出して作られている。ピラミッドとスフィンクス像、スケールの大きさに圧倒される。

ピラミッドの見えるレストランで昼食の後、モハメド・アリ・モスクへ。
サラディンによって建設された城塞の中に19世紀になってモハメドアリが建設したモスク。(1824年に着工され、1857年に完成)
高台に立つこのモスクは、アラバスター(日本名で雪花石膏。美しい模様のある大理石状の石)で覆われ、アラバスターモスクともいわれとても美しい。

最後にパピルスショップに立ち寄る。植物のパピルスからパピルス紙を作る工程を手際よく見せてくれる。店内には大小さまざまな製品が飾られていたが、とりあえずかさばらない”しおり”だけ購入する。

4月11日(水)

2時モーニングコール。
今日は空路アスワンに向かうため、3時にホテルを出発して飛行場に向かう。
空港のロビーで朝食にジュースやパンを食べる。
5時離陸、6時10分アスワン着。
すぐにバスでアスワンハイダムに向かう。
ナセル大統領がアスワンハイダムを国家的事業として計画を立て、ソ連の支援を受けて1970年に完成。巨大なダムで体積は東京ドーム164個分とのこと。
ここから上流に向けてアブシンベルの方まで、琵琶湖の7.5倍もの面積を持つナセル湖(人造湖)が続いている。
次に行ったのは未完(切りかけ)のオベリスク
広い花崗岩の石切り場を登っていくと切りかけのオベリスクがある。製作途中でひび割れを発見したため未完成になったという説があり、完成していればエジプト最大のオベリスクになったと言われる。
この石切り場からアスワンの町並みを望むことが出来、入り口近くにムスリムの墓地が広がっているのが見られた。

11時にアスワンからバスでアブシンベルへ向け出発。砂漠の中の1本道をアブシンベルまでノンストップで走る。
出発して1時間半位経ったころ、なんと道の両側に蜃気楼が見え出した。
砂漠の遠い向こうに水色をした湖のようなものが見え、中には島が浮かんでいるように見えるものもある。蜃気楼を見るのは生まれて初めて。次々と現れる蜃気楼にすっかり興奮してしまった。
約3時間でアブシンベルに到着。
ホテルはコテージ風で、目の前に青い水をたたえたナセル湖が広がっている。ブーゲンビリアや色とりどりの花が咲き乱れ南国に来たなという感じ。

昼食をとった後、ラムセス2世によって建造されたアブシンベル大小神殿へ。
アスワンハイダムの建設で湖の底に沈みそうになったが、ユネスコの呼びかけで神殿救済のキャンペーンが行なわれ、60メートル高い後ろの山に元通り移されたもの。
大神殿正面の4体のラムセス2世像は高さ20m。想像を超えた大きさ、凄さ、まさに震えの来るような感動でただただ黙って巨像を見上げる。神殿内部の壁画もはっきり残っていてこれまた素晴らしい!
神殿の一番奥の至誠所は4体の坐像があり、年に2回朝日が当たるよう設計されている。
小神殿はラムセス2世が王妃ネフェルタリのために造った神殿。規模は大神殿に比べると小さいが、正面の六体の像、内部のレリーフは見もの。

6時半からライトアップされたアブシンベル神殿で音と光のショーを見る。神殿の岩山をスクリーンに見立て、ユネスコによる神殿の救済、ラムセス2世の治世、ヒッタイトとの抗争などの映像が次々と映し出され圧巻。説明はフランス語だったので、我々はイヤホンで日本語の説明を聞いたが、音が重なってよく聞き取れず残念。
ショーの終わった後見上げた星空が実にきれいだった。

4月12日(木)

4時40分、モーニングコール。アブシンベル神殿での日の出を鑑賞するため、5時10分にホテル出発。
5時40分日の出。ちょうど大神殿が真正面に日光を受ける形となり明るく輝いて見える。
年2回だけ朝日が一番奥の至聖所にある像をを照らす仕組みになっているそうだ。。しかも、4体のうち一番左の像(プタハ神)は闇の神のため、右の3体にだけ当たるようにしてあるという。3000年以上前にそこまで計算して造ってあるとは・・・・・驚き感心するばかり。

9時前ホテルを出発して、またバスでアスワンに戻る。
アブシンベルを出て1時間位の所に突然建物と巨大な水路が現れた。
トシュカ・プロジェクトといって、ナセル湖の水を運河で西方砂漠に運び耕地を造成するという計画が進められていてその運河とのこと。砂漠に広大な耕地が出来れば素晴らしいこと。
往きと同じく3時間ノンストップで走り、12時にアスワン着。
船に乗ってナイル河畔のレストランに行く。昼食に出たモロヘイヤスープとミックスジュースがおいしかった。

食後ボートでフィラエ島のイシス神殿へ。この神殿はナイルの真珠とも呼ばれる美しい神殿。アスワンハイダムの建設で水没する運命にあったが、隣の島へ移転されたもの。
塔門や至誠所に美しいレリーフが残されている。
次はファルーカ(帆船)遊覧へ。ゆらゆらとナイル川を風のままに上流に進む。真っ青な空、日差しは強いが川面を渡る風は爽やかで心地よい。しばらくするとヌビア人の船頭さんが楽器を弾き少年が踊り始めた。少年に次々と引き込まれ、最後はみんな一緒になって踊る破目に。
1時間余ナイル川遊覧を楽しんだ後ホテルへ。

一休みしてから6時過ぎに、徒歩でホテル近くのヌビア博物館へ行く。
1990年にオープンした近代的な博物館で、先史時代からイスラム時代にかけてのヌビア文化遺産が展示されている。
ここではラムセス2世の巨大な像が印象に残る。

4月13日(金)

今日はナイル川中流域の古代王朝の神殿めぐりをする。
7時半ホテル発。バスに40分位乗ってコムオンボへ。まずプトレマイオス王朝時代に建てられたコムオンボ神殿を見る。この神殿の特徴は、通路が左右1本ずつあり、塔門の入り口や至誠所も二つずつある。ここがホルス神とソクベ神(ワニの神)の二つの神のために建てられたものだからとのこと。ワニのミイラが展示されていることで有名。ケースの中のミイラはワニの日干しの感じ。回廊のレリーフに描かれたカレンダーや医療器具など興味深い。

次にエドフのホルス神殿へ。
この神殿もプトレマイオス王朝時代に建てられたもので、保存状態がよく規模も大きい。
神殿の入り口にこの神殿の主であるホルス神の像が立ち、またホルス神のレリーフがあちこちに見られる。
至誠所には復元されたホルス神の聖船が置かれている。
前室の天井が黒くすすけているのは、後にキリスト教徒(コプト教徒)が中に住んで煮炊きをしたためという。

12時近くにエドフを出発して2時間後ルクソールへ。ルクソールはかつてテーベと呼ばれ、古代エジプトの首都として一時期栄えた所。
レストランで昼食後カルナック神殿見学。
カルナック神殿はアメン大神殿、ムート神殿、コンス神殿などからなる巨大な建物群。スフィンクス参道を通りアムン大神殿に行く。第1塔門、第2塔門を過ぎると大列柱室がある。ここの柱はとにかく大きくてすごい。高さ23mと15mの2種の巨柱が134本並んでいて圧巻。柱全体にレリーフが施されており、上部にはまだ色彩が残っている。オベリスクやラムセス2世の巨像など見るものがたくさんあるが、面白かったのはスカラベの石像。スカラベはふんころがしの一種。古代エジプトでは再生、復活の象徴として崇拝され、王家の墓の壁画などにも描かれている。このスカラベの像の周囲を3回(7回という説も)廻ると願いがかなうといわれ、私も大勢の人に混じってぐるぐると廻る。
エジプトで最大規模と言われるカルナック神殿を短時間で全部見るのは不可能。ツアーではやむを得ないことだが、もう少しゆっくり見たかった。

4月14日(土)

早朝ホテルの窓からナイル川西岸の方を眺めると、気球が見える。大空から王家の谷を見下ろす気球ツアーが人気とのこと。

今日は久しぶりに朝はゆっくりで10時出発。
まずルクソール博物館へ。1975年にオープンした近代的美術館で、ルクソール及び近隣で発見されたファラオ時代の遺物を収蔵している。トトメス3世像やアメンヘテプ3世の頭部像等が展示されている。
レストランで昼食後バスでルクソール西岸へ渡る。まずメムノンの巨像見学。2体のアメンヘテプ3世の座像で、元々は背後に葬祭殿があったそうだが、今は何も残っていない。

次にハトシェプスト女王葬祭殿。紀元前1500年ころ、古代エジプト唯一の女性ファラオ・ハトシェプストが造営した葬祭殿。断崖を背に作られた葬祭殿は3階建てて、各階に広いテラスがある。内部の壁には美しい壁画が残っていて、香料を求めてブント(現在のソマリア)と交易をしていた様子などが描かれている。
今日は日差しが強くとても暑い。しかし湿度が低いせいかカラッとしてベタベタしないので助かる。
葬祭殿からバスに乗り、ごつごつした岩山の間を縫うように坂を登り、王家の谷に向かう。

王家の谷は、新王国時代にファラオの墓所として造られた岩窟墳墓群で、現在62の墓が発見されている。ラムセス6世、ラムセス9世、ツタンカーメン、ラムセス3世の墓の内部に入る。ツタンカーメンの墓以外はすべて盗掘にあって何も残っていない。しかし、どの墓も内部に彩色の鮮やかな彫刻や絵が残されていて感激。ツタンカーメンの墓は唯一盗掘されなかったが、副葬品はカイロのエジプト博物館に収められていて中には残されていない。
4つの墓を見終わって、4時45分王家の谷出発。昼食をとったホテルに戻り、そこからルクソール神殿へ。

ルクソール神殿はカルナック神殿の付属神殿として建設され、カルナック神殿とはスフィンクス参道で結ばれている。第一塔門の前にはオベリスクが1本とラムセス2世の坐像がある。オベリスクはもう1本、あわせて2本あったが、今は1本だけ。もう1本は今はパリのコンコルド広場にあるとのこと。この神殿にも大きな列柱室がある。
辺りが暗くなったころ神殿のライトアップが始まる。下の方から光が当てられとても幻想的。 ライトアップされた美しい神殿の眺めをゆっくり楽しんだ後レストランへ。

バイキングの夕食を済ませルクソール駅へ向かう。今日はこれから寝台特急「ナイルエクスプレス」に乗ってギザまで行くのだ。予定より少し遅れて8時25分、ルクソール駅発。
寝台車の個室は2名用になっているが、とにかく狭い。スーツケースを2つ置くと開けるのもひと苦労。列車はものすごい揺れでベッドで寝ているともろに振動が伝わってくる。しかし一日歩きまわって疲れていたせいか、すぐに眠りに落ち熟睡することが出来た。

4月15日(日)

4時40分に車掌のノックで起こされる。パン、チーズ、コーヒーで簡単な朝食を済ます。
6時にギザ駅着。6時半にバスでエジプト第2の都市・アレキサンドリアに向かう。アレキサンドリアは、紀元前4世紀にアレキサンダー大王によって建設が始められた町。地中海に面した美しい町で「地中海の真珠」とも言われている。
アレキサンドリアまで約3時間半。夜行列車の疲れかバスの中で寝てる人も多い。
10時前カタコンベ着。古代からの地下墓地で門を入ると中に井戸のような入り口がある。階段を下りていくと小さな部屋がたくさんある。もともとは貴族階級の墓だったが3世紀以降一般の共同墓地となった。

次に小高い丘に立つポンペイの柱見学。西暦292年に建てられたもので柱の高さは30m。かってはこの柱が400本あったそうだが今は1本の柱とスフィンクスが残されているのみ。
続いてカーイトゥベーイの要塞へ。 紀元前3世紀に建てられたファロスの灯台(14世紀の大地震で崩壊)の跡に15世紀に建てられた要塞。白い堅固な要塞は、青い空と地中海の青い海に映え美しかった。

海岸近くのレストランで昼食。アレキサンドリアは、魚料理がおいしいとのこと。すずきとイカのシーフード料理を食べる。
昼食後、アレキサンドリア国立博物館へ。2003年にオープンした新しい博物館。地下はファラオ時代、1階はグレコ・ローマン時代、2階はコプト、イスラム時代についての展示がされている。やはりファラオ時代の展示物が興味深い。アクエンアテンの像が印象に残った。

最後にローマ劇場へ。2世紀に建てられた古代ローマ様式の劇場。しかしフランスのアルルの円形劇場などと比べると規模も小さくちょっとガッカリ。
駆け足でアレキサンドリア観光を済ませ、3時前にバスでカイロに向かう。途中トイレ休憩で立ち寄った店にデーツ(ナツメヤシ)があり、お土産に購入する。
レストランで夕食を済ませ、カイロのラムセスヒルトンホテルへ。チェックイン後ホテルの前のショッピングセンターで買い物を楽しむ。

4月16日(月)

今日は古代エジプト最初の首都メンフィスや世界最古のピラミッドのあるサッカラ、赤のピラミッドのあるダハシュールへ。
8時ホテル発。バスでナイル川西岸に渡り約45分でダハシュール着。
ダハシュールには2つのピラミッドがある。1つはクフ王の父、スネフェル王建造の赤のピラミッド。断面が二等辺三角形の真正ピラミッドとしては最古のもので、赤色の石灰岩製。赤のピラミッドは中に入ることが出来る。狭くて急な坑道のような道を腰をかがめて進む。中心部に行くにつれアンモニアの臭いが強く、とても長くいられず、早々に引き返す。(蝙蝠の排尿のアンモニア臭? 埋葬の際の防腐剤の臭い?)
ダハシュールのもう1つのピラミッドは屈折ピラミッド。
このピラミッドは紀元前2500年頃造られたもので、途中で勾配が変わっているのが特徴。そのため屈折ピラミッドと呼ばれている。屈折ピラミッドは傍まで行かず赤のピラミッドの所から眺めるだけ。
ダハシュールには油田があり、ピラミッドの反対側を見ると遠くに石油が燃えている風景が見られた。

次に古王国時代に首都として栄えたメンフィスへ、10時着。ここでアラバスター(雪花石膏)で出来たスフィンクスと巨大なラムセス2世の像を見る。
このスフィンクスはギザのスフィンクスにつぎ二番目に大きいそうで、顔が優しくかわいい感じがする。ラムセス2世の像は建物の中に置かれているが、体長15mと実に大きい。旅行中たくさんのラムセス2世の像を見たが、どれも巨像でその大きさにただただ圧倒されるばかり。さぞかし強大な権力を持っていたのだろうと、偉大なファラオに思いを馳せる。

サッカラに向かう途中、カーペットスクール&店に立ち寄る。サッカラはカーペットの産地としても有名で、子供たちがカーペットを織っているところを見学。8歳~14歳の子供たちが器用にどんどん織っていく。子供の方が指が細くてきれいに織ることができるとのこと。地下の部屋ででカーペット織りの実演を見た後、一階のショップで製品を見て廻る。シルクで織ったものなど手触りも柔らかく素晴らしいが、値段も高く見るだけ。
11時35分にバスに乗り10分後にサッカラに到着。
エジプトで最初に造られたといわれるピラミッド、ジョセル王の「階段ピラミッド」がある。
今からおよそ4800年前(紀元前2800年頃)に造られたこのピラミッドはギザのピラミッドと比べると小さいが、6段の階段状になっていて独特な形をしている。また階段ピラミッドを中心としてピラミッドコンプレックス(複合体)と呼ばれる建築物(祭殿や周壁など)が残っている。複合体の入り口を入ると、見事な列柱廊が見られる。4800年前に作られたとはとても思えないきれいな列柱が西へ続いている。
この場所からは北にギザの三大ピラミッド、南にダハシュールのピラミッドなどを眺めることが出来、絶好のピラミッドビューポイント。

昼食はギザのピラミッド近くのレストラン「マンダリン」で、中華料理を食べる。
久しぶりに食べる中華料理はおなかに優しくおいしかった。

昼食後はハン・ハリーリ・バザールへ。
ここは工芸品や金銀細工を中心にスパイスや布製品等のみやげ物店が立ち並ぶ市場。日本のアメ横のような感じの場所。ここでゆっくりしたかったのだが、自由時間は1時間しかない。ガイドの案内でスパイスやデーツの店に行く。ここでカルカデ(ハイビスカスティー)やデーツを購入。次にNさん親子とコシャリを食べにコシャリ屋に行く。コシャリはエジプト特有の料理でエジプトの庶民の食べ物。米・マカロニ・スパゲティー・ヒヨコ豆・レンズ豆などが混ざったものにトマトソースをかけて食べるもの。旅行中一度も食べられなかったので、帰国前にどうしても食べたいとガイドに頼んで連れていってもらう。
昼食が遅く満腹状態だったが、トッピングにオニオンフライをのせ、テーブルの酢や唐辛子ソースをかけて食べるとなかなかおいしい。
大急ぎでコシャリを食べ、足早にバザールへ向かう。途中ガラベーヤを売っている店があり店内に入る。Nさんと私あわせて5枚購入。値段の交渉ではNさんがねばって、こちらの希望の値段で商談成立。集合時間に遅れそうになり最後は駆け足で待ち合わせ場所へ。自由時間が1時間というのはちょっと短すぎる。
急いでバスに乗りホテルへ戻る(5時着)。

夜はナイル川ディナークルーズ。7時ホテル発。
先ほどバザールで買ったガラベーヤを着て出かける。私以外にもNさんや添乗員さんなど5人がガラベーヤを着て参加。船はゆっくりとナイル川を進み、時々他のクルーズ船とすれ違ったりする。船内ではビュッフェスタイルの食事が用意されていて、まず食事を楽しむ。そのうちショーが始まる。ベリーダンスは前にも見たことがあり、それほどの感激はない。でも次のスーフィーダンスというのにはビックリ。男性の踊り手がクルクルクルクルひたすら回る踊り。スカートをはいてクルクルこまのように回ると、パラシュートのように開いたスカートが次々形を変えていく。よく目が回らないもの、見てる方が目が回りそう。すごい。
エジプト最後の夜はダンスショーを見ながらのナイル川クルーズで更けていった。

4月17日(火)

いよいよ旅行最終日。
朝早く目が覚め窓から外を眺めると、カイロ市街とカイロタワーが見える。カイロタワーはナイル川の中州ゲジラ島にあり、塔の高さは187メートル、最上階は展望台になっている。
二連泊したラムセスヒルトンホテルはなかなかの高級ホテル。バイキングの朝食は種類も豊富でおいしかった!
ホテルの前にはラムセスヒルトンセンターという大きなショッピングセンターがあり、土産物店やレストランなどが入っている。ハン・ハリーリ・バザールであまり買い物が出来なかったので、ここでいくつか土産品を購入する。

今日の午前中はエジプト考古学博物館(カイロ博物館)見学。
この博物館は1851年にフランス人考古学者マリエットによって設立され、古代エジプト関連の展示物の多さは世界一といわれる。
9時15分、バスに乗りホテル出発。10分ほどで博物館に着くとものすごい人・人・人の波。ここはセキュリティチェックが厳しく、門を入ったところでまずチェック、次に建物の中に入るときにまたチェックを受ける。やっと中に入るが人が多くてとてもゆっくり見ていられない。
博物館の二階はツタンカーメン関連の品(黄金の棺・黄金のマスク・家具調度や装飾品・衣類など2000点以上)が展示されている。おびただしい展示品にただ圧倒される。ツタンカーメンは9歳で即位し18歳?で亡くなった短命の王で、王名表にも名が残っていないという。それでもこのような財宝が埋葬されていたのだから盗掘された他の王の墓はどうだったのか想像に余りある。
非常に多くの収蔵品が展示されており、短時間ではとても見きれないが、ロゼッタストーンのレプリカやクフ王・カフラー王・メンカウラー王・ジュセル王の像などが印象に残った。
展示品を見て回っていると、建物の中がなにかもやったような感じでほこりっぽい。なんと外は砂嵐でその砂が開いた窓から吹き込んでいるのだった。今回の旅行では一度も砂嵐に遭わずラッキーと思っていたが、なんと最終日に遭遇。
今日は博物館見学だけなのでマスクは必要ないと思い持ってこなかった。幸いNさんがたくさん持っていたので
いただいて早速マスクを掛ける。
「ミイラ室」に入るには別途入場料が必要。100エジプトポンド(約2000円)を払ってミイラ室に入り、10体以上のミイラを見る。ラムセス2世のミイラもある。何千年も前のファラオのミイラに対面するのはなんとも奇妙な感じ。次々とミイラを見たが、最後のほうはもういいという感じになった。

12時に博物館を出てバスでレストランへ向かうが、砂嵐のため空は薄茶色のもやがかかった感じ。レストランでは白いテーブルクロスに細かい砂が積もっているようで、ウエットティッシュで拭くと薄茶色になる。これが話に聞いていた砂嵐かと実感する。
午後1時15分にレストランを出発して空港に向かう。すべての日程を無事終え、後は飛行機に乗るだけとバスに乗り込んだのだが・・・・・
空港の直前で連絡が入り、なんと砂嵐のために空港が閉鎖されて入れないとのこと。やむなく空港近くのホテルで待機。いつ空港に行けるかわからないまま、ホテル内のお店をウインドショッピング。アクセサリー等いくつか購入する。
4時ごろホテルを出発して空港に向かう。ヤレヤレこれでもう大丈夫と思ったのだが・・・・・飛行場で搭乗手続きを済ませたが、エジプト航空成田行き直行便は出発時間がどんどん遅れるばかり。ようやく3時間遅れで離陸した時は正直ホッとした。
途中遅れを取り戻せるかと思ったが、結局そのまま3時間遅れで18日(水)午後3時55分無事成田着。
帰りのフライトの遅れというアクシデント以外は、全て順調で古代エジプトの素晴らしさを満喫した10日間でした。

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