トルコ

トルコ旅行① (2010年4月3日~2010年4月12日)

 

10日間のツアーに参加してトルコへ行きました。
カッパドキアやパムッカレの自然遺産、エフェソスやトロイ等の遺跡、東西文化の交流点・イスタンブールの異国情緒豊かな街等、見所いっぱいの旅でした。
日本のおよそ2倍の広さのトルコ。その広大な国内をほとんどバスで移動しました。
バスの車窓からの眺めはどこまでも続く畑、山や海と変化に富んで飽きることがありませんでした。
トルコの国花・チューリップが丁度満開。他にもアメリカンチェリー、ライラック、菜の花、桃等花盛りで、目を楽しませてくれました。

トルコの地図

第一日目 (4月3日)

今回のツアー参加者は21名。
成田空港で出国手続きを終え搭乗口に向かう途中、なんと日本酒の試飲コーナーを発見。
FIFAワールドカップの公式認定日本酒のPRを行っていて、南部美人、伯楽星、米鶴等16蔵のお酒を置いてある。うれしくなっていくつか試飲させてもらう。

午後1時35分発のトルコ航空の直行便でイスタンブールへ。
14時間近くかかってようやく午後9時15分到着。( 旅行日程表では約12時間5分と書いてあったのだが・・・)
こんなに時間がかかるとは思わなかった。 トルコは遠~い。
飛行場には現地ガイドのニハットさんがお出迎え。

ニハットさんはこれから最後までずっと我々を案内してくれたが、日本語がとても上手。
そして楽しく快適な旅行ができるよう、細かい気配りをしてくれました。
日本やトルコについての知識も豊富で、ジョークを交えた説明には感心させられた。

 

飛行場からバスでホテルへ。午後10時半ホテル着。
右の写真は、イスタンブールのホテル入口のアンゴラ山羊の像(アンゴラはトルコの首都アンカラの1930年以前の名称)
アンゴラウサギなどアンゴラがアンカラから来ているとは知らなかった。

 

 

第二日目 (4月4日)

さあ、いよいよトルコ観光の始まり。

今回の旅行はバス移動が長いので、横3列シート(2列&1列)のVIPバス使用のツアーを申し込んだ。
一般の大型バスより座席数が少なく、ゆったりしてとても快適。

まず395km離れれたサフランボルへ。(約5時間半)
かつてサフランの花が群生していたことから名付けられたというサフランボル。

街が一望のもとに見渡せるフドゥルルックの丘へ行く。
木と土壁で造られたトルコ独特の家屋がたくさん残っていて、この街並みが、世界遺産に登録されている。
オスマン帝国時代には隊商都市として栄えたとのことで、大きなキャラバンサライ(隊商宿)が残っていて目を引く。
ここに咲いていた桃の花がきれいだった!
フドゥルルックの丘を降り、歩いて今夜のホテルへ。
ホテルといっても民家を改造したもので、狭くて入ったとたんに電球が切れる、茶色の水が出てくる等散々 。

部屋に荷物を置いた後、市内観光へ。
19世紀の民家を博物館として公開しているカイマカムラル・エヴィに行き内部を見学。
人形や生活用品が展示されていて、当時の暮らしぶりがよくわかる。
小さな街を2時間ほど散策し、土産店でサフラン入りのロクム(トルコの定番お菓子)やサフランを買いこむ。

6時にホテルに戻り、近くのレストランで夕食。
カルヌヤルク(トルコ語でお腹を裂くという意味)という、なすのひき肉詰めがおいしかった。

第三日目 (4月5日)

サフランボルから約3時間バスに乗り、トルコ共和国の首都アンカラへ。

まずトルコ共和国創立者アタチュルクが眠るアタチュルク廟へ。
ライオン・ロードという参道の途中の木にカササギの巣があり、姿がちらりと見られた。

参道を進むと広場の前に出て、左側に大きな柱に支えられた建物が見られる。この中にアタチュルクの棺が納められているという。
建物を取り囲むようにある回廊は博物館になっていて、さまざまな展示品を見て廻る。

見学後アンカラ駅構内のレストランで昼食。
ざくろジュースがとてもおいしかった!!
駅構内にはイスタンブールとアンカラの二大都市を結ぶ夜行寝台列車、アンカラエクスプレスが停まっていた。
観光列車と言われるほど観光客に人気があるとか。

昼食後カッパドキアへ向かう途中トゥズ湖という塩湖へ。
塩分35%の湖で、トルコで消費される塩の約70%を生産しているとのこと。
白い塩の結晶がたくさん見られ、湖水をなめるととてもしょっぱかった。

トゥズ湖からトルコ観光の見所の一つ、世界遺産・カッパドキアへ。

カッパドキアはアナトリア高原の中央部に広がる大奇岩地帯。
エルジェス山とハサン山(現在は休火山)の何度もの噴火により堆積した火山灰と溶岩が、長い年月の間に浸食され、現在の形が出来たという。
キノコ状やら奇妙な形をした奇岩が随所にある。

まず3本のキノコが生えているような形をした大きな岩「スリーシスターズ」へ。
次に「ラクダ石」を見る。
大自然の神秘、よくこのような不思議な形が出来たもの・・・

その後「ウチヒサール城」に。「尖った砦」という意味の巨大な一枚岩の城塞。
ヒッタイト時代から岩をくり抜き城塞として使われてきたそうで、迫力十分。

多くの奇岩を見て廻り、ようやくホテルへ。
ホテルは鳩の谷と呼ばれる所にある洞窟ホテル。
部屋から見渡す多くの岩の表面にたくさんの穴があいている。
これは鳩の家と呼ばれる鳩の巣で、住民は昔から鳩の糞を集めブドウ畑の肥料として役立てていたとのこと。

夕食後パノラマ展望台に行き、カッパドキアライトアップ鑑賞。
ライトアップされた景色もきれいだったが、夜空に北斗七星がはっきり見え印象的だった。

第四日目 (4月6日)

朝起きて部屋から外を眺めると、たくさんの気球が空に浮かんでいる。
雄大なカッパドキアの景色を空から堪能するツアーがあり、大人気とか。

今日はまず絨毯工場へ案内される。
絨毯を織っている所など見た後、広い部屋で多くの製品を見せられ商売が始まる。
素晴らしい絨毯なのだろうが、値段も高く目の保養だけにする。

1時間後、絨毯工場を後にして カイマクルという巨大な地下都市へ。
アラブ・ペルシャの迫害から逃れてキリスト教徒が地下に身を隠したといわれる。
地下8階の深さで、約1万5千人の人が生活できたと推定されているとのこと。
入り口近くに置かれた丸い石臼状の扉(危機に際して通路を遮断するために使用)が目を惹いた。
中には生活空間だけでなく、教会やワインの醸造所なども造られている。
通気孔などもきちん設けられており、地下にこれだけの都市をどうやって完成させたのか・・・

次にギョレメの野外博物館では洞窟教会を見る。
ここは古代ローマ時代にキリスト教徒が岩を掘って住み始め、岩の中に数多くの洞窟教会を造って信仰を守り続けたという。
約30の教会があるそうで、内部のフレスコ画が見事 !!

BORAという洞窟レストランで昼食。
日本風に焼いたマス料理が出されたが、ナイフとフォークでこれを食べるのはひと苦労。
レストランの隣にみやげ物店があり、いろいろなトルコ土産を売っている。
小物などを入れる可愛い袋物を10個千円といっていたが、そのうち13個千円になった。
トルコではどこへ行っても、何でも千円ということが多い。

その後トルコ石の店に連れて行かれる。
トルコツアーでは必ず絨毯、トルコ石、革製品の三つの店に立ち寄ることになっているらしい。

1時間近く滞在した後、「愛の谷」と呼ばれる所へミニハイク。
天高くそびえ立つ奇岩が、これでもかというほど多く林立している。
自然のなせる技とは言え本当にすごい。
二日間天候にも恵まれ、カッパドキアの奇岩を十分に堪能することができた。

大満足のカッパドキアを後に、約215km離れた今夜の宿泊地、コンヤへ。
バスは広大なコンヤ盆地をひた走る。どこまでもどこまでも続く畑。麦の育つ美しい緑の畑。豊かな大地の実りが感じられる。
トルコは食料自給率が94%とのことだが、この風景を眺めてガッテン。
途中スルタンハンのキャラバンサライに立ち寄る。
この町はシルクロードの中継点にあたり、多くの隊商が交易のため行き来し、この建物は隊商の宿泊所として建てられた。
堅固な壁に守られた砦のような外観。中には宿泊所以外に礼拝堂やラクダを休ませる場所などが設けられている。
今朝は出発が早く皆さんお疲れなのか、この中まで入って見学したのは我々とOさん親子の二組だけ。

7時前ようやくRIXOSホテル着。
25階建ての大きくて立派なホテルだが、サービスがあまりよくない。
バイキング方式の食事も人が多く混んで落ち着かない。

第五日目 (4月7日)

今日は古都コンヤ観光。
まずインジェ・ミナーレ博物館へ。 「インジェ・ミナーレ」とは、細い尖塔という意味。
13世紀中頃にイスラム教の神学校として建てられ、現在はイスラム関連の彫刻を展示する博物館。
中に入らず外から眺めるだけ。

次にメブラーナ博物館へ。旋舞教団として有名なメブラーナ教の創始者・メブラーナの霊廟。
メブラーナ教は13世紀に神学者メブラーナによって興された神秘主義的イスラム集団。くるくる旋回しながら踊ることによって神と一体になれるという教えを持つ。現在宗教活動は停止させられているが、旋舞(セマー)は毎年12月に観光用に公開されているとのこと。
緑色のタイルの塔が印象的な霊廟は13世紀末に造られ、現在は博物館として一般公開されている。
9時のオープンと同時に入場。中に入ると入り口正面の部屋には、メブラーナをはじめとした聖者たちの棺が展示されている。一番奥に安置されたメブラーナの棺が一番大きくて立派。
隣の部屋にはセルジューク朝時代、オスマン朝時代の工芸作品などが展示されている。
30分ほど見学した後、410km離れたパムッカレへ。
車窓から眺めると、アメリカンチェリーの花が満開でとてもきれい!
2時間ちょっと走って12時にレストラン着。
ここで飲んだざくろジュースのおいしかったこと。搾りたてのフレッシュ生ジュース。ざくろジュースはお勧めです。

1時にレストランを出発してバスは一路、世界遺産・パムッカレへ。
午後4時、ようやくパムッカレに到着。
パムッカレは「綿の城」の意味で、かつて綿の産地であったとのこと。
バスを降り、徒歩で有名な石灰棚へ。途中に満開のきれいなリラの木が一本。
しばらく歩くと目の前に真っ白な石灰棚が現れた。。
岩の上に石灰分を含んだ温泉水が流れて石灰が残り、長年の間にこのような景色が出来たのだそうだ。
とても幻想的な景色だが、近寄ってみると上のほうは水が干上がって少し黒ずんでいる。
石灰棚の中に入れるが、まず近くにあるパムッカレテレマルへ。
ここの温泉プール(というより大きな池のような感じ)の中に大理石の遺跡が沈んでいる。プールの中には大勢の人がいて、大理石の柱に腰掛けたりしている。
プールの周りを一巡して、石灰棚の所に戻る。
現在入浴はできないが、暖かい流れに足を浸して足湯を楽しむことが出来る。
裸足で石灰棚の池を歩くと滑るのでご用心、ご用心!!

石灰棚を臨む丘の上には、紀元前190年頃建造された古代都市ヒエラポリスがある。
ローマ帝国の温泉保養地として栄えたとのことで、浴場や円形劇場などの遺跡が残されている。
時間がなく、劇場や出土品を納めたヒエラポリス博物館など見ることが出来ず残念!

美しい石灰棚とヒエラポリスの遺跡群。カッパドキアに勝るとも劣らぬ素晴らしさに感激。

第六日目 (4月8日)

5時半起床、7時半ホテルを出発して、エフェソス遺跡に向う。
途中革製品の店に連れて行かれる。
店に入るとまずファッションショーを見せられる。
次に売り場に案内され、ここの革製品がいかに柔らかくて軽くてしわにならなくて素晴らしいかの説明を受ける。
買う気は全く無かったのだけれど、店員が次々とコートを持ってきては着せてくれる。
何枚か着ているうちに、ふっと魔がさしてコートを買ってしまった。旅の思い出にしては高い買い物をしてしまった。
1時間ほど滞在して、ようやくエフェソス遺跡へ。

エーゲ海地方の中心にあるエフェソスは、紀元前10世紀から栄えた古代都市。
紀元前2世紀頃からローマの支配下に入り、大規模なローマ遺跡が残されている。
図書館、大劇場、神殿、浴場、市公会堂などなど・・・ 公衆トイレや娼館などもある。

実にスケールが大きくて素晴らしい!!
不勉強で、トルコにこのような大規模な遺跡があるとは知らなかった。
昨日見たヒエラポリス遺跡が世界遺産で、エフェソス遺跡は世界遺産ではないというのがちょっと意外な気がした。

昼食後、世界七不思議のひとつに挙げられているアルテミス神殿跡へ。
アルテミス神殿はギリシャ神話の狩猟の女神「アルテミス」が祀られている神殿。
もともと紀元前7世紀に建てられ、127本の円柱が立つ壮大な神殿だった。
しかし現在は柱が1本建つだけで、原形をとどめていない。
柱のてっぺんにコウノトリの巣があり、コウノトリがとまっているのが印象的。

その後、聖母マリアが晩年を過ごしたといわれる聖母マリアの家へ。
エフェソスの南よりの丘の上に建つ小さなレンガ造りの建物。中は教会になっている。
駐車場から聖堂へ行く坂道の途中にはマリア像が建てられている。
また聖母マリアの家の外には3つの聖なる泉があり、ここで手を洗い、ティッシュペーパー等で手をふいて、そのペーパーを近くの格子に願い事をしながら結ぶと願いが叶うといわれている。
たくさんのティッシュペーパーがおみくじみたいに所狭しと格子に結ばれていた。
今日の見学はこれで終了。

250km離れた今日の宿泊地、アイワルクへ。
6時50分ようやくホテル着。
今日はこのホテルに日本人のツアーグループが15も宿泊しているとのことで、大変な混雑。
ビュッフェスタイルの食事も人が多く落ち着かない。

夕食後、Oさんとハマム体験へ。
女性のケセジに、ホースで頭からお湯をザーザーかけられたり、アカスリしたところが赤くなったり・・・
これはやらないほうがよかった。

第七日目 (4月9日)

7時20分にホテルを出発して、150km離れたトロイ遺跡へ。
トロイは今回の旅行で楽しみにしていた場所のひとつ。
子供の頃聞いたトロイ戦争の話が強く記憶に残り、その地へ行けるとワクワクする思い。

さてトロイ遺跡に到着すると、入り口近くに大きな木馬が置かれている。
中に入って上まで登ることが出来る。 さっそく一番上まで登って窓から外を眺める。
見晴らしがよくなかなか良い眺め。

トロイは紀元前3000年からローマ時代の紀元400年頃まで9回町が造りなおされて、第1市から第9市まで9つの時代の遺跡が重複して複雑に絡み合っているという。

いよいよ遺跡の見学。
ここは直径600mほどの規模の小さい遺跡。おまけに城壁は多少残っているが、建物や門など建造物はほとんど残されていない。 あまり見所もなく1時間ほどで見学終了。
ちょっと期待外れの感も・・・
でも時々顔をのぞかせた可愛いリス、足元に咲き乱れる可憐な花、暖かな日の光。
平和で穏やかな光景に、しばし遠い昔に思いをはせ感慨にふける。

その後、345km離れたイスタンブールへ。
車窓からの眺めがどんどん緑が増え、明るい感じになってくる。
トルコでは、畑の中に1本の木をよく植えてあるが、その木が黒海沿岸地方を走っているときは枯れ木だったのが、エーゲ海地方に来るとすっかり緑になっている。

途中ダーダネルス海峡をフェリーで渡る。
しばらく甲板で外の景色を眺めていたが、寒くなったので中に入りチャイを飲む。
トルコでは小ぶりの耐熱ガラスのグラスでチャイを飲む。
ガラスだと紅茶のきれいな色を楽しむことが出来、チャイグラスで飲むとなぜかおいしい。
30分ほどの乗船で、トルコのヨーロッパサイトに到着。
トルコは、世界で唯一、アジアとヨーロッパをまたがる国で、ヨーロッパ側がトルコ国土の3%、アジア側がトルコ国土の97%を占めているとのこと。
レストランで昼食を摂り、再びバスでイスタンブールへ向け走る。
イスタンブールに近づくにつれ道が混んでくる。
高速の出口付近は大渋滞でなかなか抜けられない。
窓から外を眺めると、渋滞して動かない車の間を子供たちがパンを売り歩いている。
パンだけでなく充電器のようなもの等いろいろ売っている。
売れるのだろうかと思ったが、結構買う人がいるみたい。

1時間近く大渋滞の中、のろのろ運転。
6時半、ようやく夕食のレストランに到着。
日程表には”夜景の見えるレストランにてお楽しみ下さい”とあるが、夜景もそんなに見えず、料理もイカのフライやサバを丸ごと焼いたものなどで、あまりおいしいとは言えなかった。
旅行前、トルコ料理は世界三大料理のひとつで、とてもおいしいと聞いて楽しみにしてきた。
しかしホテルの食事はビュッフェスタイルが多く、レストランでの食事も期待ほどでなく残念!
ツアー旅行でおいしい食事を期待するほうが無理なのかな??

今日のホテルはレガシーオットマン。
古いけれど重厚な感じのホテル。部屋も広く今までの中では一番良いホテル。
今日明日とここに連泊なのでよかった。

第八日目 (4月10日)

いよいよトルコ旅行最後の訪問地、イスタンブール市内観光へ。
イスタンブールは西洋と東洋の融合する街。
異国情緒たっぷり、見どころもいっぱい・・・

まずブルーモスクへ。
17世紀はじめにに建てられたイスラム教寺院。
巨大なドームの周囲に立つ6本の尖塔(ミナレット)が、印象的。
ドーム内部に、イズニックという町で作られた青い花柄のタイルがびっしり。
ここからブルーモスクと呼ばれるようになったとか。
とてもみごとで美しい!

次に地下宮殿見学。
宮殿といわれているが、4世紀コンスタンティヌス帝の頃に造られた地下貯水池。
内部は装飾の施された336本の円柱で支えられている。
上まで水をためると9000立方メートルになるという。
赤い光の照明で水面が照らされ、幽玄な感じ。
暗い水中に魚が泳いでいる。水に毒が入ったら判るようにしているという。
4世紀頃にこれほど大きな貯水池が作られていたとは!!
もうビックリ。

その次に訪れたのがアヤソフィア。
ビザンツ建築の最高傑作といわれ、現在は博物館として公開されている。
最初キリスト教大聖堂として、コンスタンティウス2世によって、360年に建立された。
1453年にオスマン帝国が征服した後は、イスラム教のモスクに変えられた。
外観はドームの美しい赤茶色の大聖堂。
中に入ると天井の高さに驚く。56メートル、15階建てのビル位の高さとか。
聖堂内にはモザイク画が多数残されている。
モザイク画は、偶像崇拝を禁止するイスラムの教えに背くため、500年もの間漆喰で塗りつぶされていた。
1931年に壁の中のモザイク画が発見され、現在は修復されたいくつかのモザイク画を見ることが出来る。
モザイクをはめ込んだというより、まるで描いたようで実に素晴らしい。
キリスト教の大聖堂からイスラム教のモスクへ・・・
イスタンブールを象徴するような建物に、またまた歴史を感じるひとときだった。

それからトプカプ宮殿へ。
トプカプ宮殿は、15世紀中頃から20世紀初めまでオスマン帝国の君主が居住した宮殿。
トルコが共和国になってからは、アヤソフィアと同様に博物館となって公開されている。
イスタンブールの見所のひとつで、観光客が多い。

広~い敷地の中に、ハーレムや宝物館、展示室など多くの建物がある。
ハーレムにはたくさんの部屋や広間があり、タイル装飾がとっても見事!
また宝物館には財宝や衣装が展示されている。
スプーン屋のダイヤモンドという86カラットの大きなダイヤモンドや、世界最大のエメラルド(重さ3kg) など素晴らしい宝石類の数々が並んでいる。

トプカプ宮殿は小高い丘の上に建てられていて、とても眺めがよくここからボスボラス海峡、金角湾が見渡せる。
また庭園のチューリップが満開で、とてもきれい!
チューリップはトルコの国花。丁度この時期見ごろで、イスタンブール市内のいたる所で美しいチューリップを見ることが出来た。

盛りだくさんな市内観光を終え、いったんホテルへ戻り、その後近くのエジプシャンバザールへ徒歩で行く。
ここはグランドバザールと違って、地元の人も多く庶民的な雰囲気。スパイスの専門店が多数ある。
バザールの近くにサバサンドを売っている所があり、とてもおいしいと言われる。
それではと売り場を探して買いに行く。
川に浮かんだ舟の上でサバサンドを作り売っている。
日本のテレビでこのサバサンドがおいしいと放映されたとのことだが、私には残念ながら・・・

夕食後、ベリーダンスショーを鑑賞。

 

第九日目 (4月11日)

今日はツアー最終日。
午前中は自由行動とのことだったが、全員がオプションのボスポラス海峡クルーズとリュステムパシャモスク観光に参加することになった。
朝食後、10時の出発まで時間があるので、ホテルの近くを散策する。
昨日行ったエジプシャンバザールのそばの広場では、ハトのえさを売っていて、たくさんのハトが集まっていた。
また、ごまパン(シミット)を移動式のケースに入れて売っている男の人が見られた。
ごまパンはごまがたっぷりついたドーナツ状のパン。外はカリッと、中はふんわりしていてとてもおいしい。
トルコではこのごまパンを頭に載せたり、写真のように移動式のケースに入れて売っている男の人の姿がいたる所で見られた。
それからオリエント急行の終着駅・シルケジ駅へ行く。
オリエント急行自体は2009年12月に廃止されているが、現在でもイスタンブールの中央駅として列車が発着している。
駅構内にレストランがあり、今日のランチはここで摂ることになっている。
小一時間ほど見て廻り、いったんホテルへ戻ってリュステムパシャモスク観光に出発。
1561年にリュステムパシャの命によって造られたというリュステムパシャモスク。
エジプシャンバザールの近くにあって、1階が店舗になっている。小さいモスクだけれど、イズニックタイルを内部にも外部にもたくさん使用していて、ブルーがとても美しい。
このモスクに限らず、トルコのモスクはきれいなタイルがたくさん使われ本当に素晴らしい。

モスクを後にして、ボスポラス海峡クルーズに向う。
ボスポラス海峡は、アジアとヨーロッパを分ける南北約31kmの海峡。
出航してまもなく左手にドルマバフチェ宮殿が見えてくる。
トルコの近代化・ヨーロッパ化を促すために、アブドゥル・メジト1世が19世紀後半に建設したヨーロッパ風の建物。
船から眺めるだけだが、大理石を用いたとても壮麗で美しい宮殿。
しばらく進むとボスポラス大橋が見えてくる。トルコのヨーロッパ部分とアジア部分を結んでいる吊橋。二つの大橋があり、1988年にできた第二大橋は石川島が建設したもの。
第二大橋の手前で船はUターン。元へ戻る途中、ボスポラス海峡入り口近くの小島に建つ要塞が見える。映画「007」の撮影に使われた事もあるというクズ塔(乙女の塔)。かつては刑務所や灯台として使用されていたが、現在塔の中は、レストランになっているとのこと。
クルーズは1時間ほどで終了。
朝散歩で行ったオリエントエクスプレスレストランで昼食。
昼食後、最後の見学地・ガラタ塔へ。ガラタ塔は、イスタンブール新市街のランドマーク。
14世紀にジェノバ人が居住区の防御のために建設した9階建ての塔。9階の展望台からはイスタンブールの市街や海峡の素晴らしい眺めを楽しむことが出来る。
これで全ての観光終了。

9日間の旅行を無事終え空港へ。
午後3時に空港着。手続きを済ませ午後6時30分発のトルコ航空の直行便で帰国の途に着いたのでした。

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