チェコ旅行1

チェコ旅行 1(2009年5月1日)

今年3月にホームビジットでチェコのB氏ご夫妻が我が家を訪問されました。
いろいろお話しているうちにチェコへの憧れが強まり、”プラハで会いましょう!”という話から、チェコに行くことにしました。
フリータイムのあるツアーを探し、「ゆったりチェコ大周遊8日間」というお誂え向きのツアーが見つかり、それに参加。

5月のチェコは新緑と花のきれいな季節。
ライラックやマロニエはじめ色とりどりの花が咲き乱れ、それはそれはきれいでした。
何より驚いたのは菜の花畑が延々と続き、まるで黄色の絨毯を敷き詰めたよう。
また歴史的な建築物、古い街並みが多く残されていて、チェコにある12の世界遺産のうち今回8つの世界遺産を巡りました。
今回の旅行は、チェコの美しい自然に触れ、多くの歴史遺産を訪れた素晴らしい旅でした。

そして何より素敵な出会いに恵まれた旅でした。
B氏と秘書のNさん、通訳の池田なつ実さん、楽しいツアー仲間、添乗員のHさん・・・・・
今回は本当に人に恵まれたステキナな旅行でした。

チェコの地図

 

第一日目 (5月1日)

朝7時5分成田空港集合。ところが調べてみるとこの時間までに間に合う電車が無い。
前日から成田に泊まろうかとも考えたがそれも大変。ウイングエクスプレスなら6時59分成田着。これならなんとか7時15分くらいに集合場所に着けそう。その旨添乗員さんに連絡してウイングエクスプレスで行くことにする。

今回のツアーは参加者がなんと38名。今まで参加したツアーの中では一番人数が多い。
そしてこの大所帯のツアーの添乗員はHさん。
Hさんはなかなか素晴らしい添乗員さんで、判断力・行動力に優れ、きめ細かな心遣いも・・・・・
そして明るい笑顔がとてもステキ。おかげで安心して旅を楽しむことが出来ました。

9時30分、ルフトハンザ機は定刻どおり離陸。
約11時間半のフライトの後、予定より少し早く14時にフランクフルト着。
ここで乗り換えて約1時間でプラハへ。
プラハ空港到着後バスでTOPホテルへ。
このホテルはプラハの郊外にあり、団体ツアーが多く利用するような大きなホテル。
客室が多い割りにエレベーターが小さく長蛇の列、部屋に着くまで時間のかかったこと。

第二日目 (5月2日)

フルボカー城

プラハからバスで2時間余の南ボヘミア地方のフルボカーへ。
チェコで最も美しいといわれる白亜の古城・フルボカー城見学。
青空と緑に映える白亜のお城、それはそれは美しかった!
庭園にはきれいな花が咲き乱れ、その後いくつものお城を見たが、 一番印象に
残るお城だった。

5月のチェコは新緑と花のきれいな季節。
ライラックやマロニエはじめ色とりどりの花が咲き乱れ、そのきれいなこと。 言葉でうまく表現できません。
何より驚いたのは菜の花畑が延々と続き、まるで黄色のじゅうたんを敷きつめたよう。圧倒されました。

その後フルボカーからバスで約20分のホラショヴィッツェへ。
19世紀後半に建てられた南ボヘミア風バロック様式の建物が残る小さな村。
世界遺産に登録されている歴史地区を散策。
池のある緑地の両側に白やクリーム色の可愛い家が立ち並び、おとぎの国を散歩しているような感じ。
池のそばにはなぜか河童の木造が座っていました。

そして今日最後の目的地、チェスキー・クルムロフ(ユネスコの世界文化遺産)へ。
ヴルタヴァ川 (別名モルダウ川) が大きく湾曲する所に中世のたたずまいを残す街。
世界で最も美しい街のひとつと言われている旧市街を見て回る。
ヴルタヴァ川 のほとりに建つクルムロフ城、ルネサンス様式の建物、新緑の美しい木々。
水と緑に赤い屋根、眺めているだけでホッと心癒される思い・・・ ・・
チェコといえばビールビール 国民一人当たりのビール消費量が世界一とか。
それぞれの地方に地酒のように地ビールがある。
チェスキー・クルムロフにもエッゲンベルクのビール醸造所があり、夕食後仲間と出かける。
今回のツアー仲間は、夫婦、親子、友人、一人参加などいろいろ。
でも皆さん楽しく常識をわきまえた方揃い。
特にMさん母娘は明るく陽気で笑いがいっぱい。
お母さんはもと落研とか・・・・・納得。お嬢さんはとってもチャーミング。

工場はもう見学できなかったが、併設のレストランでみんなでビールを飲む。
そのおいしいこと、そして安いこと! 300mlのビールが18コルナ(約90円)。
水よりビールの方が安いという話を聞いたことはあったが本当でした。

第三日目 (5月3日)

今日はチェコの東部、モラヴィア地方の名所見学。

9時にホテルを出発。
バスに乗ること3時間。モラヴィアの真珠と呼ばれるテルチへ。
中世の町並みをそのままに残したモラヴィアを象徴する町。
まずテルチ歴史地区(世界遺産)へ。
中央広場の左右にルネサンス様式のかわいい建物が立ち並んでいる。
テルチ城と聖ヤコブ教会など見学した後、広場からちょっと歩き橋を渡って街の外側へ。
テルチは池に囲まれた小さな町で、橋を渡って外側からの眺めもとても美しい。
まるでおとぎの国に迷い込んだような感じ・・・

テルチではゆっくり昼食を食べるひまが無く、ホットドッグで済ませ、あわただしく次の目的地トシェビッチへ。
トシェビッチは500年間キリスト教文化とユダヤ人文化が共存してきたところ。
聖ピロコピウス聖堂とユダヤ人地区の二つが世界遺産に指定されている。
聖ピロコピウス聖堂はロマネスクとゴシックの二つの様式の混ざる建物。
ふもとにあるユダヤ人地区はヨーロッパで唯一昔のままの姿で完全に残されたユダヤ人居住区とのこと。

観光後チェコ第二の都市ブルノへ。
旧市庁舎や緑の広場、聖ペテロ聖パウロ教会などおもな見どころを歩いて回る。
旧市庁舎入り口の石細工(1511年に建築家アントン・ピルグラムが造ったもの)の小塔が左に曲がっている。
なんでもピルグラムが約束通りの報酬を得られなかったので、嫌がらせで塔をゆがませたとか。でも後期ゴシック建築特有の「遊び心」という説もあり、本当のところはよくわからない。

緑の広場は毎朝青物市が立ち、野菜や果物が売られている。
広場の中央には17世紀に建てられたパルナスの噴水がある。

2本の尖塔が遠くからも目立つゴシック様式の聖ペテロ聖パウロ教会は、ステンドグラスが見事とのことだが、中に入らず外から眺めるだけ。

第四日目 (5月4日)

今日は8つの世界遺産のうち3つを回りました。
朝食後ブルノからバスで約1時間半、モラヴィア地方中部の町・オロモウツヘ。
オロモウツは中世を通じモラヴィア随一の町として栄え、町の文化財保有数はプラハに次いで2位を占めている。
まず聖ヴァーツラフ教会を外から眺め、トラムの走っている通りをしばらく線路に沿って歩いていくと旧市街の中心、ホルニー広場に到着。
広場の中心にある市庁舎の壁には仕掛け時計が取り付けられている。

15世紀に創建されたというこの時計(1955年に改修)、なかなか立派。
広場の西には聖三位一体像(世界遺産)が建っている。
オロモウツは17世紀に30年戦争と伝染病で荒廃した。その荒廃からの復興のシンボルとして聖三位一体像が建設されたという。
バロック様式で建てられた高さ35mの円柱に施された彫刻は実に見事!

オロモウツ観光後、約170km離れたゼレナー・ホラへ。
殉教したヤン・ネポムツキーを祭るために建てられた聖ネポムツキー巡礼教会見学(世界遺産)。
星形をしたユニークな教会は修復中。でも幸い中に入って見ることができた。
伝説によると、ネポムツキーは王妃のざんげの内容を王に告げるのを拒否したため、袋詰めにされてカレル橋からヴルタヴァ川に投げ落とされたという(1393年)。
また1719年に聖ヴィート教会にあった彼の墓を開けると、遺体は白骨化していたのに舌だけは原形をとどめていたという。
聖ネポムツキーの舌を象徴するモチーフが天井や入り口の踏み石など各所に使われている。
バロック様式にゴシック様式の形態を取り入れた教会は、建物の設計と内装に象徴的意味合いがたくさん盛り込まれているとのこと。
ガイドさんがいろいろ説明してくれたが、五つ星にちなんで数字のに関係するものがいくつもあるということだけが記憶に残った。

3つ目の世界遺産・聖バルバラ教会のあるクトナー・ホラは、ゼレナー・ホラからバスで1時間半。
クトナー・ホラは中世、銀が採掘され、プラハに次ぐ二番目に大きい都市だった。
聖バルバラは坑夫の守護聖人で、教会の建築資金のほとんどは市民の資金によるものだったとのこと。
聖堂内には坑夫の像など、この教会が坑夫のために建てられたことがわかるものが残されている。
教会のことはよくわからないけれど、市民たちによって資金が集められたというのは珍しいのでは・・・・・

聖バルバラ教会から少し歩いて墓地教会へ。
この教会の内部には人骨で作られたシャンデリア、十字架、鐘、シュヴァルツェンベルク家の紋章などが飾られている。
圧巻、凄いとしかいいようが無い・・・

盛りだくさんな観光を終え、6時半近くにクトナー・ホラを出発してプラハへ。
8時少し前にビアホール ”ウ・フレクー”へ。
ここは創業1499年、プラハで最も古いビアホール。
当時から作り続けられているという伝統の黒ビール、おいしかった~
黒ビールはちょっと苦手と思っていた私ですが、スイスイ飲めてしまいました。
楽器を弾きながら(アコーディオンとチューバ)リクエスト曲の演奏もしてくれます。
とっても盛り上がって楽しい夜でした。

第五日目(5月5日)

今日はプラハ市内を徒歩で観光。

プラハは”建築博物館”とも称されるほど、さまざまな時代の建築様式の建物がすべて残っているのだそうです。
ロマネスク様式、ゴッシック様式、ルネッサンス様式、バロック様式、アールヌーヴォー様式等々・・・・・

今日はストラホフ修道院、聖ヴィート教会、聖イジー教会、ティーン教会、聖ミクラーシュ教会、シュヴァルツェンベルク宮殿などた~くさんの建造物を見て回りました。
どれも素晴らしく、プラハの歴史を感じさせてくれるものばかり・・・・・

ロマネスク様式

国立オペラ座(劇場内)

ゴッシック様式

国立オペラ座(劇場内)

ゴッシック様式

国立オペラ座(劇場内)

ルネッサンス様式

シュヴァルツェンベルク宮殿

バロック様式

聖ミクラーシュ教会

バロック様式

ストラホフ修道院(神学の間)

この外にも、プラハ城、黄金のこみち、カレル橋、ムハ美術館、旧市庁舎の天文時計などいろいろ見て廻りさすがに疲れました。
プラハを一日で見ようというのはどだい無理な話。もっと時間をかけゆっくり見たいと思いました。

レストラン・ムハ

夕食は各自でということなので、W夫妻と旧市庁舎に近いレストラン・ムハに行く。
壁にムハの絵が飾られたりしている、ちょっとおしゃれなレストラン。
ローストダックがビールと合って、なかなかおいしかった。

夜は国立マリオネット劇場でマリオネット劇鑑賞。演目は「ドン・ジョヴァンニ」。
手足につけた糸を操って細かい動きや表情を表わすさまに、ただただ驚き感心する。
言葉はよくわからないけれど、人形のしぐさがとても面白く思わず大笑いすることも。

今日もまた盛りだくさんな観光を終え、ホテルに着いたのは10時過ぎでした。

第六日目(5月6日)

今日は今回の旅行で一番のハイライト、B氏にお会いする日!!

指さし会話帳

B氏はチェコ共和国の下院議員さんで、今年3月外務省の招聘で来日。ホームビジットで我が家をご夫妻で訪問された方です。
議会開会中なので我々を国会議事堂に招待して下さいました。

B氏にお会いするにあたり、チェコ語の通訳派遣をC社に依頼していたのですが、なんと「旅の指さし会話帳・チェコ語」の著者・池田なつ実さんだったのです。
挨拶程度はチェコ語でできればと思い出発前にこの本を買っていたのですが 、通訳の方が池田さんとは・・・・・もうビックリ!
池田さんはとても誠実でステキナ方。素晴らしい語学力で我々とB氏の意思の疎通を図って下さいました。

約束の12時に国会に行く。法案審議中とのことで、最初秘書氏が案内して下さる。
まず開催中の議会を見に二階の傍聴席へ。しばらく眺めているとB氏が答弁に。
すごいな~
しばらく傍聴した後、再び秘書氏の案内で館内を見学。それからカフェへ行ってコーヒーをご馳走になる。
ジョークが上手な楽しい秘書氏としばらくお話ししてから、12世紀からのものだという地下のレストランへ。

ようやく法案の投票が終わったというB氏が駆けつけて下さる。
おいしいビールで再会を祝して乾杯!!
本当にプラハでB氏に再会できるとは! まるで夢のよう。
とてもおいしいランチをいただきながらしばし歓談。
B氏のジョークを交えながらのお話、とっても楽しくアッという間に時間が過ぎる。名残は尽きね~ど・・・
お忙しいB氏にお別れして国会を後にしました。

それから、池田さんに案内していただいて街を散策したり、ショッピングしたり・・・
チェコはビールだけでなくワインもおいしく、池田さんにワインのお店に連れて行っていただき白ワインを購入。
3本持ち帰りましたがなかなかおいしいワインでした。
カフェでコーヒーを飲みながらいろいろお話しましたが、池田さんは暖かいハートの持ち主で本当に素晴らしい方!!
オペラ座まで送っていただき、そこでお別れしました。
ステキナご縁に恵まれたこと、感謝感謝です。

プラハ最後の夜は国立オペラ座で、「魔笛」を鑑賞。
豪華な劇場でのオペラ鑑賞。旅の最後を飾るにふさわし~い素敵な夜でした。

第七日目(5月7日)

菜の花畑

今日はいよいよ帰国の日。
朝7時にホテルを出発し、バスで空港へ。
10時15分、予定通り離陸。
空から見ると眼下に黄色の菜の花畑が広がり、改めてその広大さに驚きました。

1時間10分でフランクフルト着。
乗継まで2時間余り時間があるので、免税店をのぞいたりハーゲンダッツのアイスクリームを食べたり・・・・・

空港で売られていた鮨

驚いたのは空港内のオープンカフェのような所で、握り鮨が売られていたこと。
ウーン、これを買って食べるのは外国人?それとも日本人?
どちらにしてもお寿司が世界的な食べ物になっているのを実感した次第。

フランクフルトを予定通り出発したルフトハンザ機は約11時間後、予定通り成田に無時到着。
新型インフルエンザが大騒ぎになる直前で、簡単な質問表に記入するだけで問題なく手続き終了。

たくさんのステキな出会いに恵まれた夢のような素晴らしい旅も、これで幕となりました。

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