フランス・イタリア

サヴォワ地方 ・北西イタリア旅行
(2004年8月22日~2004年9月1日)


学生時代の山仲間4人で、フランス・サヴォア地方、北西イタリア、スイスをドライブ旅行しました。
今回の旅行の大きな目的は、ヨーロッパアルプスを眺めること。
これ以上はないと言えるほど素晴らしい天候に恵まれ、モンブラン・マッターホルンなどアルプスの雄大な眺めを堪能することが出来、大満足の旅でした。
またサヴォア家発生の村・イヴォワール、サヴォア公国のかっての首都・アヌシー、シャンベリー、そしてトリノと、サヴォア家興亡の地を訪ねる旅となりました。

(8月23日)
エールフランスの夜行便で成田出発。朝ジュネーブ空港到着。
迎えに来たガイドの案内で、まず「サヴォワのヴェニス」と称される湖畔の街アヌシーへ。
サヴォア公国のかっての首都だったアヌシー、運河沿いの旧市街は古く趣のある家並みが続き、アヌシー湖は青く美しい水をたたえ広がっていた。

ここで昼食をとった後、シャンベリーへ。
シャンベリーは1295年から330年間、サヴォア家の首都だった町。
町の中心から離れた郊外のかわいいホテルにチェックイン。
ここから歩いて15分くらいの所にあるレ・シャルメット博物館に行く。
ここはジャン・ジャック・ルソーがヴァランス夫人と6年間過ごした邸宅。
館内にはルソーとヴァランス夫人のゆかりの品が展示されている。
外には薬草園があり、ブドウ畑やリンゴの木などもありホッと癒される景色。

(8月24日)
夜中激しい雷雨で目が覚める。
天候が悪いため、予定を変更してムジェーヴからベルコンブへ行く。
ベルコンブの教会を見た後昼食をとり、ボーフォールへ。
ここはチーズで有名なところ。ボーフォールチーズ(ハードタイプ)の工場を見学。
丸い大きなチーズが貯蔵されているところは圧巻。
教会を見学した後、シャモニー向かう。
今夜の宿は色とりどりの花に囲まれたかわいいホテル。
昼間の激しい雨が止み、夕食の時に窓からモンブランが見え、明日の天気に期待を抱かせる。

(8月25日)
昨日とうってかわった好天。
ロープウェイでブレバンの展望台(2525m)へ。モンブランが正面に眺められ、エギュイ・デ・ミディや遠くグランドジョラスなどモンブラン山群の山々が眺められる。
青く澄み渡った空、雪を頂いた雄大な山々、素晴らしい眺めに感激!
心ゆくまで眺めを楽しみ、いったんホテルへ戻る。

モンブラントンネルを通り次の目的地アントレーヴへ。
アントレーヴからロープウェイでエルブロネの展望台(3370m)へ。
ここからの眺めも素晴らしい。モンブランはもちろん遠くマッターホルンやグラン・パラジソなども見られる。
風のため運行中止だったエギュー・デュ・ミディ(3842m)へのロープウェィが、動くようになりラッキー!
4人乗り三連の赤いゴンドラに乗り込む。前後左右、山山山。遠く近く山群が次々と現れ絶景の連続。眼下にはジュアンの大氷河、そしてヴァレ・ブランシュの大氷河を眺めることが出来る。
氷河の上に豆粒のような人が見える。
7年前、エギュー・デュ・ミディからエルブロネまでヴァレ・ブランシュの大氷河を歩いて横断したことを思いだす。
とにかくこのゴンドラからの眺めは素晴らしい!! 怖さを忘れ、次々と迫ってくる山の迫力に圧倒され
言葉も無い。
エギュー・デュ・ミディからUターンして、もういちど大景観を楽しんでエルブロネに戻る。
3時過ぎBARで遅いランチをとり、アオスタへ向かう。
アオスタの市内から少し離れた小さなホテルが今日の宿。

(8月26日)
山岳救助犬で名高いグラン・サン・ベルナルド(2469m)峠を通り、マルティニーへ

今日は天気が悪くグラン・サン・ベルナルド峠はみぞれで気温は0℃。
天気が良ければ眺めの良いところだが、残念ながら何も見えず、寒さに震え上がる。
中世、この峠はローマに行く巡礼に利用されたが、悪天候に巻き込まれ遭難する者が後を絶たなかったという。夏の8月でみぞれが降り寒さに震えるほどなので、さもありなんと思う。
マルティニーは南北ヨーロッパをつなぐ交通の要所となり発展した街。円形劇場跡や城塞、古い木製の橋が残っている。

ローマ時代の遺跡などを見た後、アオスタ、シャティヨンを通り、ヴァルトルナンシュへ。
ヴァルトルナンシュは、チェルビーノ(マッターホルン)の山麓にあるイタリア側の街。
インフォメーションで紹介してもらったホテル・マルガリータは、部屋の照明が明るく好評。

(8月27日)
今日は雲一つない快晴。山へ行く日はありがたいことにいつも良い天気。ついている!
チェルビーノ(4478m)を眺めにプラトローザへ。
チェルビニアまで車で行き、そこからロープウェィを乗り継いでプラトローザ(3451m)の展望台へ。
ここからはチェルビーノが間近に眺められる。スイス側から眺めるマッターホルンと全く違った山に見える。 イタリア側から見たチェルビーノは不恰好でただの岩山、スイス側から見た方が美しいと言われる 。 確かに形はスイス側から見た方が美しいといえるが、でもチェルビーノはやはり素晴らしい!クラインマッターホルンからのスキーコースや チェルビニアへのコースがあり、大勢の人が滑っていた。
お天気がよいのでモンテローザを見に、もう一つの展望台へ行くことにする。
トールナンシュの谷の次の谷、グレッソネイの美しい谷をアルプス山脈に向け北上し、グレッソネィ・ラ・トリニテへ。ここからロープウェィを3本乗りついで登って行く。
午後3時近くになってもまだ眺望がきき、リスカムなど雄大な山の眺めを楽しむことが出来た。
またはるか遠くにミラノの街を見ることが出来、こんな事は滅多にないとか。
天候に恵まれ2つの展望台での眺めを十分堪能した一日だった。
ヴァルトルナンシュまで戻り、昨日と同じホテルに泊まる。

(8月28日)
アルプスに別れを告げ、トリノへ向かう。
まずドゥオーモ(大聖堂)に行き、有名な「聖骸布」を見る。
パラティーナ門、マダマ宮殿などを見た後、昼食。大きなピザ、とてもおいしくペロッと食べてしまう。
トリノ郊外にあるスペルガの丘の聖堂へ行く。標高670mの丘に建つ教会の広場からは、トリノ市街全体を一望出来る。聖堂の中から階段を上って2階のバルコニーに行き、トリノの全景を眺める。

(8月29日)
9時過ぎホテルを出発して、ストゥピニージ宮殿(ピエモンテ・バロックの建築)に向かう。
この宮殿は「狩りの宮殿」とも呼ばれ、雄ジカの立像が屋根にのっている。
宮殿内部には狩りを象徴する「女神アルテミス」の立像や、家具・美術品・絵画などサヴォイア家のコレクションが展示されている。

11時半に宮殿を後にして、今日の宿泊地・アルベールヴィルに向かう。
古代からのアルプス越えの基点・スーザを通り、山腹をうねる細い山道を登っていく。
イズラン峠(ヨーロッパアルプスの最高峠、2770m)はとても寒く、周りは雪を頂いた山また山。
記念に写真を撮っただけですぐに車に乗り込む。
ここからはカーブの多い山道を下り、一路アルベールヴィルへと車を走らせる。

(8月30日)
アルベールヴィルは1992年の冬季オリンピックのホストタウンだった町で、オリンピックの記念公園や記念館がある。
また中世の通商都市の面影が残っていて、「コンフラン」と呼ばれている。
「コンフラン」はフランス語で”2つの川が出会うところ”という意味で、合流点を見下ろす高台にある。
サヴォィアの門を通り坂を登って行くと、カフェやレストラン、土産物店等が並んでいる。
お土産を買って次の目的地、ミオラン城へ

ミオラン城は標高550mの台地の上にあり、サヴォィア地方の最も美しいパノラマを見ることが出来ると言われている。
現在の城は10世紀頃に建てられ、当初はミオラン家の邸宅として使われたが、1559年からはサヴォイァ家の牢獄として使われたという。それから200年、サヴォアのバスチーユ牢獄と呼ばれ世間に脅威をを与えたという。
サン・ピエール塔からはモンブランはじめアルプスの山が眺められ、眼下には美しい田園風景が広がっている。

今日の最後の目的地、オートコンブ修道院へ。
ブールジェ湖畔にあるこの修道院は、12世紀に建てられ、イタリア王国最後の王ウンベルと2世や歴代の王が眠るサヴォア家の菩提寺。
湖に浮かぶように建っている僧院は静かで、堂内に入るとおのずと敬虔な気持ちになる。

今日の宿はブールジェ湖畔の小さなホテル。
しかし今夜は旅行最後の夜。打ち上げをしようとオンブルモンホテルに行き、シャンパン・ワインを飲みながらフルコースのディナーを楽しむ。 芸術作品のように見事な料理、次々と出てくるデザートの数々。残念ながらどうしても最後のケーキは食べきれなかった。


(8月31日)
今日で今回の旅行も終わり。 シャンベリーのカールフールへ行き、ワインやチーズなどお土産を買う。それからレマン湖畔のイヴォワールへ行く。 花の村と言われ、至る所美しい花が溢れている。
レマン湖の青い水、青い空、赤・黄色・紫・白の花花、まさに絵を見ているような美しさ。
美しい景色を目に焼き付け、ジュネーブ空港へ向かう。

 

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